「kintoneは月額いくら」と検索すると、1,000円台という数字が出てきます。ところが見積もりを取ると、数十万円という金額が並ぶことがあります。ライセンス料と構築費が別物だからです。

この記事では2つを分けて整理し、自社の規模でいくらになるかを試算できるようにします。

この記事でわかること

  • kintoneの費用が「ライセンス料」と「構築費」に分かれる理由
  • 公式の料金プランと、10人・30人規模での年間費用
  • アプリ構築を外部に頼む場合の相場と、頼まずに済ませる範囲

費用は2階建てになっている

種類内容支払い方
ライセンス料kintoneを使う権利。人数で決まる毎月または毎年ずっと
構築費自社の業務に合わせたアプリを作る費用基本は最初の一度きり

検索で出てくる安い数字はライセンス料だけです。構築費は自社でやるか外部に頼むかで大きく変わり、ゼロにもできます。金額の幅が広く見えるのはこのためです。

ライセンス料は公式に公開されている

2026年10月時点の公式価格です(税抜。出典: サイボウズ kintone 料金プラン)。

コース1ユーザー月額年額(1ユーザー)最低ユーザー数
ライトコース1,000円12,000円10ユーザー
スタンダードコース1,800円21,600円10ユーザー

※1,000ユーザー以上向けのワイドコースもありますが、中小企業では検討対象外のため省いています。

注意したいのは最低10ユーザーからという点です。5人の会社でも10人分がかかり、ライトコースなら年間12万円が下限になります。

ライトとスタンダードの違い

項目ライトスタンダード
外部サービス連携・プラグイン使えない使える
作れるアプリの数200個まで1,000個まで

将来AIツールや会計ソフトとつなぐ予定があるなら、スタンダードを選んでおくほうが乗り換えの手間がありません。30日間の無料お試し(スタンダードコース)があるので、触ってから決められます。

規模別の年間ライセンス料

人数ライトコーススタンダードコース
10人12万円21.6万円
20人24万円43.2万円
30人36万円64.8万円

※税抜・年額で計算。実際の請求は契約形態で変わります。

構築費は「誰が作るか」で決まる

kintoneはプログラミングなしでアプリを作れます。つまり構築費は必須ではありません。選択肢は3つです。

作り方費用の目安向いている場面
自社で作る0円(社内の作業時間のみ)日報・顧客名簿など標準機能で足りるアプリ
部分的に外部に頼む小規模な改修は数万〜10万円ほど。外部ツール連携は5万円程度から集計の設定や会計ソフト連携など、つまずいた所だけ
まるごと外部に頼む新規アプリの作り込みは100万円以上業務の整理からアプリ設計まで任せたい

※外部依頼の金額は、システム開発会社の紹介サービスが公開している相場です(出典: 発注ラウンジ「kintoneでシステム開発する際の費用相場」)。

費用を抑えたい中小企業には、基本は自社で作り、つまずいた所だけ頼む形が合います。ただし自社で作る場合も、担当者の作業時間は実質的なコストになります。

10人の会社で試算すると

10人・スタンダードコースで、日報と案件管理のアプリを自社で作る場合です。

項目初年度2年目以降(年)
ライセンス料(10人・税抜)21.6万円21.6万円
構築費(自社で作成)0円0円
部分的な外部依頼(2〜3件を想定)10〜30万円0〜10万円
合計約32〜52万円約22〜32万円

新規アプリの作り込みから外部に頼むと、構築費だけで100万円以上が目安です。自社で作れる範囲を見極めるだけで、初年度の費用は半分以下に抑えられます。

費用で失敗する典型パターン

  • 最初から作り込みすぎる。全業務を一度にkintone化すると構築費が膨らみ、現場も使いこなせません。1業務ずつが基本です
  • ライセンスだけ契約して放置する。契約前に「最初に作るアプリ」を1つ決めておいてください
  • 人数を多めに契約する。実際に使う部署だけで始め、あとから増やせます
  • 見積もりの範囲があいまい。「アプリ3本で50万円」に、データ移行や操作説明が含まれるかを確認してください

導入後に効いてくること

kintoneはデータが貯まってからが本番です。日報や案件情報が蓄積されると、集計や報告書づくりを自動化できます。AIと組み合わせる進め方はkintone×AIで「転記・集計・報告」をなくすで解説しています。

だからこそ、最初に作るアプリは「データが貯まるもの」を選ぶのが後々効きます。日報・案件管理・問い合わせ履歴などが向いています。

よくある質問

Q. 5人の会社でも導入できますか。

A. できます。ただし最低10ユーザーからの契約なので、5人でも10人分の料金になります。ライトコースで年間12万円(税抜)が下限です。

Q. Excelで足りている業務を移す意味はありますか。

A. 1人で完結する作業なら急ぐ必要はありません。効果が出るのは複数人が同じ表を触っている業務です。ファイルの取り合いや転記が起きている所から検討してください。

Q. 導入に補助金は使えますか。

A. デジタル化・AI導入補助金の対象になる場合があります。制度の変更点はIT導入補助金との違いにまとめています。申請前に最新の公募要領を確認してください。

Q. 合わなかったときが心配です。

A. まず30日間の無料お試しで、実際の業務に近いアプリを1つ作ってみてください。契約後の解約条件は月額と年額で異なるため、契約前に確認しておくと安心です。

まとめ

  • 費用はライセンス料と構築費の2階建て。検索で出る安い数字はライセンス料だけ
  • ライセンスは最低10ユーザーから。ライトで年12万円、スタンダードで年21.6万円(税抜)が下限
  • 構築費は自社で作れば0円。新規アプリの作り込みを外注すると100万円以上が目安
  • 10人規模なら初年度32〜52万円、2年目以降22〜32万円が現実的な水準
  • 最初に作るアプリを1つ決めてから契約する

オフィスフジタは岐阜県美濃加茂市を拠点に、岐阜・愛知の中小企業のシステム導入を支援しています。kintoneを入れるべきかどうかの判断から、自社で作れる範囲の見極めまでご相談ください。システム導入支援の内容を見る