「AIに任せたいけれど、指示を出す時間のほうが惜しい」——経営者の方からよく聞く声です。この記事では、2026年10月下旬に出たAIニュース3本を、中小企業の業務目線で整理します。自分の代わりに動くAI秘書、Excelの自動化、そして日本企業のAIの使い方のデータです。

この記事でわかること

  • 離席中も作業を進める新しいAIエージェント「Claude Duet」の中身と承認の仕組み
  • ExcelのCopilotに入った4つの新機能と、それぞれの提供状況
  • 日本のChatGPG業務利用で何が一番多いか(公開データの数値)
  • 3本のニュースから見える、中小企業の次の一手

1. 離席中も働くAIエージェント「Claude Duet」

Anthropicは10月21日、常時稼働型のAIエージェント「Claude Duet」のリサーチプレビューを公開しました。米国のPro(月20ドル)およびMaxプラン(月100ドル〜)の利用者から先行提供です。

  • 毎朝、GmailやSlackなど接続済みアプリの要点をまとめて通知
  • 会議の日程調整、資料作成、見落としたメッセージの返信下書き
  • QuickBooksやStripeで未払い請求を追跡し、催促文を用意
  • メッセージ送信・支払い・文書署名・削除の前には、内容を示して利用者の承認を待つ

注目したいのは開発の狙いです。Anthropicはこれを、多忙な専門職や中小企業の経営者のために作ったと説明しています。日本での提供時期は公表されていません。いま自分が毎朝確認している作業を書き出しておくと、提供開始時にすぐ試せます。出典: gihyo.jp

2. ExcelのCopilotが「繰り返し作業」を覚える

MicrosoftがExcelのCopilotに追加した機能が10月27日に報じられました。データの取り込みから整形、レポート作成までを対象にしています。

機能できること提供状況
Skill builder繰り返す作業手順を自然言語で覚えさせ、再利用する10月に一般提供
Clean data「USA」「US」などの表記ゆれやデータ型の不一致を検出・修正10月から一般提供
Get data外部データの取り込みを自然言語で指示10月中旬からWebアプリで一般提供
Interactive canvasデータ変更が自動で反映される対話型レポートInsider向けに提供中

顧客名簿の表記ゆれ直しや、毎月同じ形に整える集計作業は、中小企業の事務で最も時間を食う部分です。まずは月次でやっている集計を1つ選び、Clean dataとSkill builderで試すのが現実的と考えられます。出典: マイナビニュース

3. 日本のAI活用は「計画・意思決定」が最多

OpenAIは10月26日、ChatGPTの業務利用を分析したデータ「OpenAI Signals v3.0」を公開しました。約100カ国を対象に、業務を165種類に分類したものです。日本の2026年第3四半期の内訳は次のとおりです。

  • 計画・意思決定: 35.8%(2025年第1四半期の31%から増加)
  • 成果物の作成: 22.3%
  • 情報入力: 13.7%
  • 開発・助言: 10%
  • 情報処理: 9%/コミュニケーション: 7%

日本では「文章を書かせる」より「考えを整理させる」使い方が主流になってきていると読み取れます。何から任せるかの切り分けはAI導入コンサルティングでもご相談いただけます。出典: Impress Watch

3本に共通していること

  • AIが「聞かれたら答える」から「先に動く」側に寄ってきている
  • ただし送信・支払いなどの重い操作は人の承認を残す設計になっている
  • 効果が出やすいのは、判断を伴わない繰り返し作業から

つまり、任せる作業と承認する作業の線引きを先に決めておくことが、導入の成否を分けると考えられます。

よくある質問

Q. Claude Duetは日本でも使えますか。

A. 10月時点では米国のPro/Maxプラン利用者が対象で、日本での提供時期は公表されていません。Team/Enterpriseプランもまだ対象外です。

Q. Excelの新機能に追加費用はかかりますか。

A. Copilotのライセンスが前提になります。提供状況は順次変わるため、自社の契約プランで実際に使えるかを確認することをおすすめします。

Q. AIが勝手に送信や支払いをしないか不安です。

A. Claude Duetは送信・支払い・署名・削除の前に内容を示して承認を求める設計です。社内でも「人が最終確認する操作」を一覧にしておくと安心と考えられます。

Q. 何から始めるのが近道ですか。

A. 毎週繰り返している作業を3つ書き出し、そのうち判断を伴わないものから試すことです。表記ゆれの修正や定型集計は効果が見えやすい領域です。

まとめ

  • Anthropicが10月21日、常時稼働するAIエージェント「Claude Duet」を米国で先行提供。中小企業の経営者を想定した設計
  • ExcelのCopilotに繰り返し作業の記憶(Skill builder)やデータ整形(Clean data)が一般提供で追加
  • 日本のChatGPT業務利用は「計画・意思決定」が35.8%で最多
  • 重い操作は人の承認を残し、繰り返し作業から任せるのが現実的な進め方

自社のどの業務から手をつけるか迷われたら、AI導入コンサルティングまでお気軽にご相談ください。現場の作業を一緒に洗い出し、最初の一手をご提案します。