「提案書づくりに毎回半日かかる」「契約書の見落としが怖い」——中小企業の現場でよく聞く悩みです。2026年10月中旬、ちょうどこの悩みに直結するAIの発表が相次ぎました。本記事では資料作成・文書チェック・旧AIモデルの終了という3点を取り上げ、自社で何をすべきかまで整理します。

この記事でわかること

  • ChatGPTだけでプレゼン資料が作れるようになったこと
  • Googleの文書チェックAIが週2回まで無料で使えること
  • 2027年1月に旧AIモデルが止まること、そして影響の確認方法

1. ChatGPTがプレゼン資料を作る「ChatGPT Slides」

2026年10月16日、OpenAIがChatGPT内で資料を作成・共同編集できる機能の提供を始めました。会話や手持ちのファイル、見本の資料からスライドを組み立てられます。

項目内容
対象プランPro / Business / Enterprise(順次提供)
書き出しPowerPoint / PDF / Google スライド
共同作業同じ資料を複数人で編集・コメント

中小企業にとっての意味: 提案書や社内研修資料の「たたき台づくり」が、資料ソフトを開かずに終わる可能性があります。

今日からできる対応: 過去の提案書を1本だけ見本として渡し、別案件向けに作り直させて品質を確かめてみてください。

出典: OpenAI ChatGPTリリースノート

2. 文書チェックAI「Deep Review」が週2回まで無料に

2026年10月14日、Google Researchが長い文書の論理の矛盾や計算ミスを指摘するAIを一般公開しました。アカウントがあれば週2回まで無料で使えます。

  • 対応形式: PDFとテキスト(現時点)
  • 想定用途: 論文のほか契約書・財務資料・プレゼン資料
  • データ: 学習には使わないが、閲覧用に1年間保存される

中小企業にとっての意味: 見積書や契約書の「数字の食い違い」「前後で矛盾する条件」を、人の目に入る前に一度通せます。

今日からできる対応: まず機密性の低い社内規程やマニュアルで試し、指摘の精度を見極めるのが安全だと考えられます。社外秘の文書を扱う前に社内のAI利用ルールを決めておきたいところです(ルールづくりはAI導入コンサルティングでもご相談いただけます)。

出典: Google Research

3. 旧AIモデルが2027年1月14日に提供終了

同じく10月14日、OpenAIがGPT-4o・GPT-4o mini・GPT-4.1・GPT-4.1 miniをAPI(外部システムからAIを呼び出す仕組み)から2027年1月14日に削除すると告知しました。後継は新型のgpt-6-lunaです。

中小企業にとっての意味: ChatGPTをブラウザで使うだけなら影響はありません。影響するのは、AIを組み込んだ自社ツールや外注したシステムです。

使っているもの確認すること
自社で作ったAIツール設定にgpt-4oなどの記載がないか
外注したシステム開発会社に移行予定と費用を確認
市販のAIサービス提供元の案内を待てばよい

出典: OpenAI API Deprecations

よくある質問

Q. ChatGPT Slidesは無料プランでも使えますか。

A. 現時点ではPro・Business・Enterpriseが対象です。無料プランへの提供は発表されていません。

Q. Deep Reviewに自社の契約書を入れても大丈夫ですか。

A. Googleは学習には使わないとしていますが、文書は1年間保存されます。取引先の機密情報を含む文書は、社内ルールを決めてからにすべきと考えられます。

Q. 旧モデルの終了で費用は上がりますか。

A. 後継のgpt-6-lunaは100万トークンあたり入力0.10ドル・出力0.50ドルで、単価はむしろ下がる見込みです。ただし移行の作業費は別途かかります。

Q. 3つのうち、まず何から手を付けるべきですか。

A. 期限があるのは3番目だけです。AIを組み込んだシステムの有無を確認することから始めてください。

まとめ

  • ChatGPT Slidesで、提案書のたたき台づくりがChatGPT内で完結する
  • Google Deep Reviewは週2回まで無料。文書の矛盾チェックに使える
  • GPT-4o系は2027年1月14日にAPIから終了。自社ツールの確認を
  • 急ぐのは3番目のみ。1と2は小さく試して判断すれば十分

どれも「まず社内の低リスクな業務で試す」ことが近道です。何から試すべきか迷われる場合は、AI導入コンサルティングまでお気軽にご相談ください。