「AIは便利そうだけれど、結局はブラウザとWordを往復しているだけ」——そんな声をよく伺います。2026年9月17日、その往復をなくす発表がありました。この記事では直近のAIニュースから、中小企業の実務に効く3点を、対応の手順までかみ砕いて整理します。

この記事でわかること

  • WordのサイドバーでChatGPTが使えるようになった件と、無料プランでの始め方
  • 自社で作った「カスタムGPT」が終了予定であること、その棚卸し手順
  • 2026年9月時点の主要AIサービスの料金相場と、予算の考え方

1. WordのサイドバーにChatGPTが入りました(9月17日)

何が起きたか

OpenAIがMicrosoft Word向けのアドイン(アプリに機能を追加する拡張)を公開しました。無料プランを含むすべてのプランで、世界に向けて提供されます。

  • メモから下書きを作る
  • 文書の要約・エグゼクティブサマリー作成
  • 選択した部分だけ書き直す
  • 見出し・番号付け・書式の調整
  • わかりにくい表現や用語の揺れをチェック

中小企業にとって何を意味するか

提案書・報告書・社内規程の作成が、Wordの中で完結します。コピー&ペーストの往復が減る分、下書きにかかる時間の短縮が見込めると考えられます。

今日からできる対応

  1. Microsoft Marketplaceからアドインを入れ、ChatGPTアカウントでサインインする
  2. まずは1種類の定型文書(議事録や月次報告)だけで試す
  3. 顧客名や個人情報を含む文書をAIに読ませてよいか、社内ルールを先に決めておく

出典: 窓の杜出典: gihyo.jp

2. 「カスタムGPT」が終了へ、プラグインに移行(9月11日通知)

何が起きたか

OpenAIが、カスタムGPT(自社用に指示文を設定したChatGPT)を段階的に終了し、プラグインへ移す計画を案内しました。公表されている予定は次のとおりです。

時期内容
9月11日管理者向けに通知
9月17日移行機能とユーザー向け案内の提供(目標日)
9月25日新規カスタムGPTの作成終了(予定)
12月11日停止(予定)

個人向けプランではすでに新規作成・公開ができません。既存のものは停止日までは使えるとされています。日付は変更の可能性があるとOpenAIが明記しています。

中小企業にとって何を意味するか

「見積書の下書き用GPT」など、社内で作って回していた仕組みが、いずれ動かなくなります。問題は機能そのものより、中に書いた指示文が失われることです。

今日からできる対応

  1. 社内で使っているカスタムGPTを一覧にする(用途・担当者・利用頻度)
  2. 各GPTの指示文と参照ファイルを、WordやNotionなど手元に保存する
  3. よく使う上位3つだけ、プラグインまたは通常のチャット運用へ移す

出典: OpenAI ヘルプセンター

3. AI利用料の相場は月1,000〜3,000円台(2026年9月)

何が起きたか

2026年9月時点の主要サービスの月額が出そろいました。個人向けの標準プランは、ほぼ横並びです。

サービス入門プラン標準プラン
ChatGPT1,400円3,000円
Gemini725円2,900円
Claude3,200円

中小企業にとって何を意味するか

価格で差がつかない以上、選ぶ基準は「普段使っているツールとつながるか」です。円安が続くと、ドル建てサービスの実質負担は上がりやすい点にも注意が必要です。

まず1〜2名が標準プランで3か月使い、業務が回ることを確かめてから人数を増やす。この順番が現実的だと考えられます。進め方に迷う場合はAI導入コンサルティングでもご相談を承っています。

出典: Business Insider Japan

よくある質問

Q. 無料プランのままでも業務に使えますか?

A. 使えます。ただし利用量には上限があるため、毎日使う担当者が出てきた段階で有料プランへの切り替えを検討するのが現実的です。

Q. Wordのアドインを入れると、社内文書が外部に送られませんか?

A. AIに読ませた内容は外部のサーバーで処理されます。個人情報や取引先の機密を含む文書は対象外にするなど、使ってよい文書の線引きを先に決めてください。

Q. カスタムGPTを作っていません。何か影響はありますか?

A. 直接の影響はありません。ただし業者に作ってもらった仕組みがある場合は、今回の移行予定について一度確認しておくと安心です。

Q. 社員が使ってくれるか不安です。

A. 全社展開より、まず1業務に絞る方が定着しやすい傾向があります。議事録の要約など、成果が目に見えるものから始めてください。

まとめ

  • 9月17日、WordのサイドバーでChatGPTが使えるようになりました(無料プランを含む全プラン)
  • カスタムGPTは終了予定。指示文の保存と棚卸しを早めに行ってください
  • 主要AIの標準プランは月3,000円前後で横並び。選ぶ基準は既存ツールとの連携です
  • まずは1業務・1〜2名から。広げるのはそのあとで十分です

「どのツールを、どの業務から入れるか」は、会社の業務フローによって答えが変わります。判断に迷われたら、AI導入コンサルティングまでお気軽にご相談ください。