「安いAIツールを見つけたのですが、業務に使って大丈夫でしょうか」。ここ数週間、こうしたご相談が続けて寄せられています。2026年9月上旬は、AIの「出所」をめぐる米政府の警告、Excelの自動化強化、料金プランの落ち着き、という3つの動きがありました。いずれも中小企業の日常業務に直結する話です。この記事では、その3点を実務目線で短く整理します。

この記事でわかること

  • 米当局が中国AI企業6社を名指しした警告と、ツール選びへの影響
  • Microsoft 365 Copilotの新機能(Excelでのpython実行・Outlookの日程調整)
  • 2026年9月時点の生成AI料金の目安と、試し方
  • 今週のうちにやっておきたい社内チェック

1. 米当局が中国AI企業6社を名指し — 使うAIの「出所」を確かめる

何が起きたか

2026年9月8日、米国のNSA・CISA・FBIが共同で注意喚起を公表しました。DeepSeek、Moonshot AI、Alibaba、MiniMax、StepFun、Z.AIの6社が、Claude・GPT・Gemini・Grokといった米国の主要AIから大規模に能力を抜き出す「蒸留」を行っていたと指摘しています。

中小企業にとって何を意味するか

  • 格安AIツールは、内部でどのモデルを使っているかが見えにくい
  • 入力したデータの保存先・稼働国を、規約で確認する重要性が増した
  • 1つのツールに業務を全部預けると、使えなくなったときに止まる

今日からできる対応

  1. 社内で使っているAIツールを一覧にする(無料のものも含める)
  2. 提供元・データの扱い・稼働国を確認する
  3. 顧客名や個人情報は、契約のある法人向けプランでのみ扱うと決める

出典: CISA

2. ExcelのCopilotがPythonを実行 — 集計が「指示するだけ」に

Microsoftは2026年8月25日、Microsoft 365 Copilotの更新を公開しました。事務作業に効きそうなものを3つ挙げます。

アプリできるようになったこと効く業務
ExcelCopilotへの指示でpythonを実行し、結果をブックに直接出力売上集計・在庫分析
Outlookチャットから空き時間検索・会議室予約・議題の下書き日程調整
PowerPoint過去メールやWebの情報を参照して資料を生成提案書づくり

これまで関数やマクロの知識が要った分析を、日本語の指示で試せます。どの業務から任せるかの見極めはAI導入コンサルティングでもご相談を承っています。

出典: Microsoft Learn

3. 生成AIの料金が落ち着いた — まず1人分から試せる

2026年8月10日、AnthropicはClaude Sonnet 5のAPI値上げを撤回しました。個人向けプランも、次の価格帯で整理されつつあります。

プラン月額向いている使い方
Google AI Plus725円まず触ってみる段階
ChatGPT Go1,400円文章作成・調べもの中心
ChatGPT Plus3,000円資料作成まで任せたい担当者

いきなり全社導入せず、担当者1人に有料プランを持たせて1か月試す進め方が現実的だと考えられます。

出典: Business Insider Japan

よくある質問

Q. 無料のAIツールを業務で使ってはいけませんか

A. 禁止までは不要ですが、顧客情報や見積書を入れるのは避けてください。無料版は入力内容が学習に使われる設定の場合があります。

Q. 社員が勝手にAIを使っています。どう管理すればよいですか

A. 全面禁止より、「使ってよいツール」を2〜3個に絞って示すほうが守られやすいと考えられます。

Q. Copilotを入れればすぐ効果が出ますか

A. 対象業務の選定次第です。議事録・メール下書き・月次集計など、毎週繰り返す作業から始めてください。

まとめ

  • 使っているAIツールの提供元とデータの扱いを、一度棚卸しする
  • Copilotの更新で、Excelの分析とOutlookの日程調整が指示だけで進む
  • 料金は1,000〜3,000円台で安定。1人分から試すのが低リスク
  • 顧客情報を入れてよいツールは、社内で明文化しておく

「どこから手をつけるか」で迷われている場合は、業務の棚卸しからご一緒します。AI導入コンサルティングをご覧ください。